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今回は、「COCOA」アプリ不具合の原因は、元請けの総合人材会社パーソルかそれとも下請け会社なのか、考察した記事です。
新型感染症の拡大防止策として開発された接触確認アプリ「COCOA」ですが、
このたび、致命的な不具合が判明しました。
その点から早速見ていきましょう。
「COCOA」の不具合とは?
「COCOA」は厚生労働省が導入したアプリケーションです。
2020年6月19日にリリースされましたが、
思うように普及が進まないことで、政府が批判されていたこともありました。
どうもいまいち、真価を発揮できていない感のするアプリでした。
で、今回の不具合ですが、
致命傷というレベルでは済まないものです。
ダウンロードされた約30%のAndoroid版COCOAでは、
アプリの利用者に、感染症の陽性登録した別の利用者と接触したという事実が検知されず、
何も通知されないというバグが起こっていたようなのです。
これ、とんでもないことですよね?
「陽性者と接触したことを通知してくれるアプリ」が、
「陽性者と接触したことを通知してくれない」のです!!
何の意味があるんでしょうか!
何もありません。
さらに驚きなのが、
この不具合、2020年の9月28日のアップデートから2021年2月3日に発覚するまで、
放ったらかしだったということ!
Android版COCOAをインストール済の皆様に悲報です。
皆さんのスマホに入っているCOCOAはこの4ヶ月以上、
何の働きもしていない可能性があります。
容量だけ食う居候、バグアプリ、ニートアプリです。(罵詈雑言)
不具合は少なくとも2月中旬まで続くようです。
アプリの存在意義が問われる大問題ですよね。
なぜこんなことが起こったのでしょうか。
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原因は元請け?下請け?
さて、今回の不具合の原因を探っていきましょう。
どうも、開発体制に問題があるようなのです。
今回、アプリの開発を厚生労働省から受注したのは、
総合人材サービス会社のパーソル傘下の「パーソルプロセス&テクノロジー(パーソルP&T)」です。
受注金額は、2億9448万9147円でした。
しかし、パーソルP&Tが実際に開発作業をしていたわけではありません。
多くのIT事業と同じように下請け会社がたくさんあるのです。
以下は、政府とパーソルP&Tが結んだ契約書の一部である、
「再委託変更申請書」に明記された下請け会社とそれぞれへの委託金額です。
株式会社FIXER 1億2062万円
株式会社エムティーアイ 1615万円(うち396万500円が再委託2社へ)
日本マイクロソフト 2201万2000円
バグの改修などはエムティーアイに委託され、
エムティーアイは2社に再々委託していたので、
結果的にこの再々委託先が作業にあたっていたと考えるべきでしょう。
2社には2億9448万円のうち396万円しか支払われていません。
実作業する会社への委託金がこれでは、
開発上で何らかのミスやトラブルがあっても、
十分なお金が支払われていないこともあり、
チェックしきれないのではないでしょうか。
一方、パーソルP&Tは複数の会社に再委託して、
全体の工程管理作業のみで1億3570万円あまりを中抜きして得たことになります。
こうした受注会社による中抜き問題・下請け会社への安い金額での発注は、
IT業界では当たり前のように行われており、
問題視されながら、黙殺されている状況があります。
今回の不具合についてパーソルP&Tや委託先および再委託先の責任があるのはもちろんですが、
問題はもっと根深いのです。
ここまで述べてきた歪な開発体制では、
4ヶ月もバグが放置されるような、
低レベルな管理能力しか持ち得ないということです。
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政府による開発体制取り締まり強化を!
今回の問題は政府にも責任があります。
2020年には、続化給付金事業に関して外注や中抜きが繰り返された苦い経験があるのに、
COCOAに関しての多重委託問題はこれまで放置されていました。
結果的に数ヶ月もアプリが正常稼働していなかったという、
ひどい有様です。
これでは感染症対策が不完全である、とわざわざ喧伝しているようなものです。
菅義偉首相は、今回のCOCOA不具合については、
「お粗末」と述べていますが、
ここは国の事業発注による中抜きや多重委託を厳しく禁止しなければ、
同じようなことが起こりうるでしょう。
早急に対策が求められますね!
以上、Nobieでした!
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