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今回は、総額表示/税込表示の義務化について取り上げていきます。わかりにくい表示をした違反者に罰則が適用されるのでしょうか。
そもそもなぜ税込表示になったのか、
その点から見ていきたいと思います。
税込表示されなくなったのは過去の〇〇が原因だった
2021年3月までは街の店舗やネットショッピングでも、
金額表示が「税抜(本体価格)」と「税込」でまちまちでした。
これ、不便でしたよね!
特に「◯◯(税抜金額)+税」と表示しているスーパーなどで、
食品と雑貨を一緒に買うとき!
食品は「軽減税率」が適用されて消費税8%、雑貨は10%ですから、
総額いくら払えばいいのか計算が面倒なんです!
しかし、2021年4月1日から消費者に対しての価格表示は、
すべて税込価格である「総額表示」が義務化され、統一されました。
(ただし事業者間取引の場合は総額表示義務の対象外)
もっとも、総額表示の義務自体は2004年から施行されていました。
ただ、消費税率の変更が予定されていたため、
2013年10月1日~2021年3月31日までは、
「消費税転嫁対策特別措置法」という暫定的な法律により、
税込金額の表示が免除されていたのです。
(消費税が変わって即時に表示を一新するのは大変なことですからね)
今回の税込金額義務化は、
「2019年10月の消費増税から1年半が経過しているし、
総額表示するための準備期間は十分あったよね」
ということで、この暫定措置が期限を迎えることによるものだったわけです。
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こんな表示は正しい?
税込金額がひと目でわかるのは消費者にとってメリットが大きいわけですが、
どのような表記なら正しいのでしょうか?
OK例とNG例を以下に挙げます。
【総額表示としてOKの例】(本体10,000円で消費税が10%の場合)
10,000円(税込11,000円)
11,000円
11,000円(税込)
11,000円(うち消費税額等1,000円)
11,000円(税抜価格10,000円)
11,000円(税抜価格10,000円、消費税額等1,000円)
【総額表示としてNGの例】
10,000円(税抜)
10,000円(本体価格)
10,000円+税
要は、支払い総額金額が表示されていればOK、ということですね。
あと、NGとして以下のようなケースもあります。
・税込金額の表示が税抜金額に比べて著しく小さい(これ、まだまだ見かける気がします……!)
・値札等の背景色によって税込金額の表示が見えにくい
とにかく「消費者が、支払う総額を把握できるように表示しろ!」ということです。
かなり厳密なものになっていますね。
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義務違反の罰則は?
2021年4月からの総額表示は消費者にとっては歓迎すべきことです。
事業者としては価格表示の変更を迫られる場合があるので面倒でしょうが……。
ところで、総額表示義務化を違反した場合の罰則ってあるのでしょうか?
これが「特にない」んです!
消費税法違反で処罰されるということもありません。
ただ、あくまで2021年春現在での話です。
罰則がいきなり決まるかもしれません。
また、消費者からクレームが来たりSNSで拡散されて炎上したり……といったリスクはあるわけです。
総額表示は「義務」ですから、ルールに則って表記を変更したほうがよいわけですね。
消費者としては、便利な点も多い総額表示。
4月になっても表記が変わっていない(ルールを遵守していない)店は、
その他のコンプライアンスも疎かになっている可能性がありますから、
注意しておきましょう。
それにしても、4月からは通販番組で「お値段は9,800円+税」とかなくなっているわけですよね。
(本体価格が1万円をぎりぎり切っていた商品の価格設定が、
どうなるのか今後も楽しみなところ……)
以上、Nobieでした!
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